特集

市民にあたたかい神戸をつくる会 基本政策(第1次)

市民のみなさんと力をあわせ、
市民の願いにこたえる「あったか神戸」の実現を

 阪神・淡路大震災後、神戸市政は「創造的復興」の名のもと、市民の生活再建をなおざりに、神戸空港など開発優先の「復興」をすすめてきました。また、国の悪政にならって、「行財政改革」の名のもとに、各種の福祉施策の廃止、保育所など公共施設の民営化、職員削減と一体になった非正規低賃金労働の拡大などをすすめてきました。

 この間、中学校給食の実現、こども医療費無料化、借り上げ復興公営住宅からの追い出し中止、県立こども病院の移転中止、国民健康保険料の引き下げなど、要求ある市民を中心に運動は広がっています。また18の団体政党が集う「神戸・市民要求を実現する会」が結成され、共同のとりくみもひろがりました。

 これらの運動を通じ、かたくなな態度をとっていた神戸市を動かし、中学校給食の実施や、医療費外来助成の中学卒業まで拡大がすすみました。また、借り上げ住宅の入居者については、一部の入居継続や住宅の買い取りを表明するまでおいつめました。

 しかし、神戸空港や医療産業などに多額の予算計上をしている一方、公立保育所のさらなる廃止・再編、福祉パスの生保世帯交付除外が強行されました。また、神戸空港や新長田駅南再開発の失敗にこりずに、三宮の巨大再開発をすすめようとしています。「市民に冷たい神戸市政」の本質は変わっていません。

 いま、差し迫った市民の願いを実現するためには、さらに要求運動を発展させるとともに、市長をかえ神戸市政運営の根本転換がもとめられています。私たち一人ひとりが行動し、市政を変え、市民にあたたかい神戸をつくりましょう。

 私たちは、神戸市長選挙で共同の候補者ぬきなゆうなさんを擁立し、次に掲げる市民の願いにたえる神戸市政の実現をめざします。

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1.市民の福祉や医療、くらしをよくする神戸に

  • 医療費の窓口負担の軽減制度を拡充するとともに、国民健康保険料は誰もが払えるよう引下げます。
  • 介護保険の減免制度を拡充します。特別養護老人ホーム等の増設と居住系サービスの充実をします。
  • 市民の生存権を守り、生活保護の切り捨てをやめ、独自施策を復活させます。
  • 障がい者の自立と社会参加を保障し、医療費助成や支援施策を充実させます。
  • 福祉パスは元に戻し、敬老パスは無料制度を復活します。
  • 文化・芸術、スポーツ振興の活動への支援をつよめ、施設の利用料を引き下げます。

2.地域内循環型経済で、雇用を生み出す神戸に

  • 地域づくりの主体として中小企業・中小業者を位置づけます。その推進のため「中小企業振興基本条例」を制定し、地域経済振興に努めます。
  • 市場・商店街を地域の交流の場として位置づけ、活性化させる施策を拡充します。
  • 住宅リフォーム助成制度や小規模工事登録制度を早期に実施し、中小業者の仕事確保と雇用創出、地域経済の再生に努めます。地元中小業者への官公需の発注を高め、融資を拡充します。
  • 公契約条例を制定し、公共工事における下請労働者にいたるまでの賃金・単価保障をすすめ、経営の安定をはかり、官製ワーキングプアをなくします。公共性の高い市業務については、民間委託をやめ、正規職員の雇用を継続します。
  • 地域経済と雇用をつぶす、無秩序な大企業・大店舗の進出撤退に対して、企業の社会的責任を追及し、是正を迫ります。
  • 学校給食での農水産物の地産地消をすすめます。
  • 自然や地域の良さを、まちづくりと結びついた観光交流の活性化をすすめ、内外から尊敬される国際平和・観光交流の都市づくりを進めます。

3.安心して子どもを産み育てられる神戸に

  • 子どもの医療費を中学校卒業まで無料にします。
  • 全員喫食・自校調理方式の中学校給食を実施します。
  • 30人学級の実現をめざし、いじめ・体罰のない教育をすすめます。
  • 公立保育所を増設し待機児童をなくします。
  • 奨学金や就学援助制度を拡充します。
  • 学童保育の受入れ拡大など充実させます。
  • 公立高校の学区拡大の見直しを求めます。
  • 過密校の解消や障がい児へ支援など、計画的な学校園を新設します。

4.安全、安心な防災対策で市民のいのちを守る神戸に

  • ポートアイランドへのこれ以上の病院施設の集約をあらため、区・地域単位での病院・保健・防災拠点整備をすすめます。県立こども病院の移転誘致は中止します。
  • 密集市街地やニュータウンなど、住民本位のまちづくり・まちおこしを応援します。
  • 新婚や高齢世帯など街づくりに合った家賃補助制度をつくります。
  • コミュニティバスの新設やバリアフリー化など地域公共交通への支援を強めます。

5.開発優先をやめ市民本位の市政をすすめる神戸に

  • 神戸市を破壊する「行財政改革」は抜本的に見直します。
  • 「神戸クラスター」など、企業呼び込み型の大型投資は抑制し、市民に身近な公共工事の推進など、施策の転換を図ります。
  • 神戸空港への赤字補てんをストップし、廃港も含めて空港の在り方を市民に問います。海上アクセスは運航を中止します。

6.自然エネルギー豊かな神戸に

  • 山や川、自然豊かな神戸市。自然エネルギー創出可能な地域調査をおこない、その地域にそった自然エネルギー施策をつくります。
  • 「原発ゼロこうべ」の実現めざし、国・関電に強く働きかけます。

7.阪神・淡路大震災被災者支援を継続する神戸に

  • 借り上げ復興公営住宅は、入居を継続します。
  • 災害援護資金、緊急災害復旧融資の借入残は、国へ返済免除を求めます。
  • 新長田駅南再開発事業について、被災商店(街)の直接支援、地元住民参加のまちづくり構想をたて、街のにぎわいづくりをすすめます。

8.憲法を土台に、平和で市民参加で開かれた神戸に

  • 日本国憲法と地方自治を市政の基本にすえます。
  • 非核「神戸方式」を厳格に実施するとともに、学校の教育にも積極的にとりいれます。
  • 「非核・平和行政推条例」を制定し、平和に貢献する平和創造都市をめざします。
  • 情報公開をつよめるとともに住民投票条例を制定し、市民意見を市政に反映させます。

ぬきなゆうなの「神戸のここをあたたかく!」

こんどこそ神戸市政を市民の手にとりもどしましょう

 阪神・淡路大震災の直後、多くの市民が、住むところもなく、途方にくれているときに、当時の市長は「空港をつくる」といいました。震災から18年、神戸市は、大型開発をすすめる一方で、「神戸市にはお金がないから」と市民の福祉を切り捨ててきました。市民は、「空港よりも住宅を」「敬老パスは有料化するな」とねばりづよく運動してきました。私も、子どもの医療費の無料化や、中学校給食、平和の運動、市民の足や地域の病院を守る運動をみなさんと一緒にとりくみ、神戸市に市民の思いをとどけつづけました。

 しかし、神戸市は、市民の願いには耳を傾けようとしませんでした。そしていま、借り上げ住宅から被災者を追い出す一方、三宮に巨大再開発をすすめようとしています。18年前とおなじ、市民に冷たい市政がつづいています。

 こんどの神戸市長選挙では、震災以来の市民不在の市政をつづけるのか、市民の手に、神戸市政をとりもどすのかが問われています。

 神戸のまちを良くしたいと運動に参加してきた自分の生き方を振り返り、やっぱり「ほっとけない」、「やるしかない」と決意いたしました。「市民とともに歩む」がぬきなゆうなの原点です。神戸を良くしたいというみなさんといっしょに、市民にあたたかい神戸市政に変えましょう。こんどこそ、市民の声が届く神戸市政をつくりましょう。

「市民とともに歩む あったか神戸」3つの基本姿勢

すぐにとりくむ「あったかプラン」(4つの重点)

「市民とともに歩む あったか神戸」3つの基本姿勢

 ぬきなゆうなは、いまの市民不在の冷たい神戸市政を転換し、次の3つの基本姿勢で「市民とともに歩む あったか神戸」の実現をめざします。

あなたの声に耳を傾け、願いに寄りそう神戸に

 ぬきなゆうなは、みなさんの声に耳を傾け、市民の力をあわせて、あなたの願いがかなえられる神戸に転換します。

 市民の皆さんからいろんな願いをお聞きしました。子育て中の方からは、「せめて、子どもが中学校卒業まで、医療費を無料にしてほしい」「子どもたちに、安全で豊かな中学校給食を実現してほしい」。お年寄りの方からは、「通院や買い物に、これまでのように、気軽に行ける敬老パスを復活してほしい」「高すぎる国民健康保険料を引き下げてほしい」。デフレ不況のもとで中小企業の方からは、「企業誘致もいいけれど、不況のなかで、地域でがんばっている、私たち地元の業者にも、もっと光をあててほしい」。多くの市民から「ブラック企業のように使い捨てではなく、安心して働き続けられる雇用をもっとふやしてほしい」という声をお聞きします。

 そして、市民の皆さんには神戸を良くするための様々なアイデアを持っておられるとおもいます。いろんな世代から神戸をもっと良くしたいという運動もひろがっています。市長の考えを上から押し付けるのではなく、こうした声をくみ取り活かせば、神戸はもっと良くなるはずです。

 市民の声を聞かない神戸市はどうなったでしょうか。30万人の声を無視して強行した神戸空港、住民の意見を聞かずにすすめた新長田駅南再開発は、いずれも失敗しています。そして「神戸市にはお金がないから」と福祉の切り捨てを、みなさんに押し付けています。

 市民の意見を聞かない政治、上から押し付ける政治はもう終わりにしましょう。

 ぬきなゆうなは、みなさんの声が市政に届き、市民と一緒に考える神戸をつくります。みなさんから「子育てするなら神戸がいいよ」「神戸だったら安心して仕事ができる」「年をとっても神戸なら安心だね」といわれるまち、「あたたかい神戸」をめざします。

神戸らしさを活かし、働き、住み続けられる神戸に

 ぬきなゆうなは、9つの行政区それぞれの「神戸らしさ」を活かし、地域で雇用を生み、住み続けられる神戸に転換します。

 神戸は、六甲山・摩耶山の緑があり、振りかえると海がひろがる自然に恵まれた街です。また9つの行政区がそれぞれの特色をもち、住民が愛着と誇りをもって暮らしています。

 住民のみなさんは、自分たちのまちをもっと良くしたいといろんなアイデアを出しながらまちづくりに取り組んでおられます。地域の雇用と経済を下支えしている市場、商店街、町工場など地域にねざした中小業者のみなさんは、街の賑わいづくりのためにいろんな努力をされています。農業漁業や観光資源に光をあてることや、地域交通や医療を取り巻く課題など、神戸市が真っ先に取り組まなければならないことは、「地域」にあります。

 いま神戸市は、神戸空港や医療産業都市につづき、三宮に何千憶円をかけて巨大再開発をすすめ、企業を呼び込もうとしています。そうした都市戦略のためなら、必要な道路は住民が反対してもゴリ押しする。大型開発のツケは、敬老パスや福祉パスを切り捨てなど市民にしわ寄せしています。

 こうした「中心市街地・一極集中」でいくら玄関口だけをきれいしても、住民が生活する9つの行政区がほったらかしでは、神戸は良くなりません。

 「一極集中」から9つの行政区バランスのとれた発展に切りかえましょう。

 ぬきなゆうなは、9つの行政区のもつ「神戸らしさ」を活かし、にぎわいをとりもどし、元気で活力ある神戸をつくります。それぞれの地域の個性や住民の意見を大切に、「どの地域でも、区民が生き生きと暮らせる」まち、「あたたかい神戸」をめざします。

国に対して「ダメなものはダメ」といえる神戸に

 ぬきなゆうなは、政府に対しても、「ダメなものダメ」とはっきりものを言い、みんなが「安心」といえる神戸に転換します。

 いまの政府は、これだけ景気が悪い、働き口がないと言っているとき、消費税を来年4月から8%にあげるといっています。また年金の引き下げ、医療費を上げようとしています。これでは、市民のくらしは立ち行きません。TPP参加は、地産地消や食の安全の確保などの努力を押しつぶしてしまいます。住民の命と健康をおびやかす原発の再稼動も、絶対にゆるせません。

 神戸市民のくらしや安全を脅かす国の政治にたいしては、「ダメなものはダメ」とはっきりモノを言い、市民の命とくらしを守るために、がんばることも、市長の大事な役割です。

 矢田市政の12年間は、政府の国民いじめや地方いじめの政治に便乗して、福祉切り捨ての政治をつづけてきました。保育料の値上げ、学校給食の値上げ、障がい者への福祉年金の廃止など、12年間で500億円以上も福祉を切り捨ててきました。

 政府や財界の言い分ばかりに従うのではなく、ぶれずに、住民福祉の向上つらぬく神戸を実現しましょう。

 この神戸で、憲法と地方自治法の精神を活かし、国に対してもはっきりものを言いい、福祉を守る自治体が誕生すれば、全国におおきな衝撃がはしり、新しい展望がひらけます。

 ぬきなゆうなは、消費税増税や原発再稼働ストップ、非核・平和の自治体づくりなど、一致点での自治体のネットワークをつくり全国に発信します。「市民の命とくらしを守る頼りになる市役所がある」まち、「あたたかい神戸」をめざします。

すぐにとりくむ「あったかプラン」(4つの重点)

 ぬきなゆうなは、「市民にあたたかい神戸をつくる会の基本政策」の実現をめざし、「すぐにとりくむ『あったかプラン』」を実行します。

子育てママ・パパ応援都市宣言の神戸へ

 第1は、「子育て支援の充実」です。

 震災から18年間、神戸空港など大型開発が優先され、神戸市は、暮らしの復興や福祉の充実が遅れています。代表的なものが子育て支援です。

 子どもの医療費は、兵庫県の約半数19市町で中学3年まで通院無料ですが、神戸市は2歳までです。お金の心配なく安心して医療を受けられるようにすべきです。保育所の待機児童数は全国でも毎年トップ10に入っています。にもかかわらず神戸市はどんどん公立保育所を閉鎖しています。営利企業の参入や、保育ママや無認可を「認証」してつめこむなど「その場しのぎ」の待機児童ゼロではなく、安全で成長が保証できる認可保育所こそふやすべきです。全国の8割がすすめている中学校給食。署名など保護者の運動におされてこの3月にやっと実施を決断しました。これまで子育てと教育にお金をかけてこなかったのに、神戸市は、安上がりな業者弁当注文の「給食」を導入しようとしています。

 大規模過密校への対応は、少子化だからとプレハブ教室が押し付けられています。

 神戸に生まれ、神戸の将来をになう子どもたちに、分け隔てなく、豊かに成長することを保証するそんな市政が求められています。「安上がり」や「その場しのぎ」の子育て支援ではなく、子育て世代に本当に喜んでもらえる「子育て支援」を充実すべきです。

 子育て支援を再優先課題とし、日本一の「子育て応援都市」こうべを目指します。

  • つめこみではなく、公立もふくめて認可保育所をふやして待機児童ゼロをめざします。
  • 中学校給食は、調理室でつくられた温かくおいしい給食をみんなで食べる自校調理方式を導入します。
  • こどもの医療費は、中学卒業まで所得制限なしで通院入院ともに無料にします。
  • 学童保育は、6年生までの受け入れや開設時間の延長、施設の整備のための体制と予算を充実します。
  • 子育て世代が気軽に利用できる「居場所=ママパパカフェ」を各区につくり、専門の相談員を配置して、共働きから在宅まで生の声を行政に反映する仕組みをつくります。
  • 給付制など奨学金制度や、就学援助を拡充します。
  • 新婚世帯への家賃補助制度をつくります。
  • 少人数学級の実現をめざし、いじめ・体罰のない教育をすすめます。
  • 過密校の解消や障がい児へ支援など、計画的な学校園の新設をすすめます。
  • 県立こども病院の移転はストップし、安心して産み育てられる地域医療を充実させます。

「神戸らしさ」を活かし、地域を元気にする

 第2は、「雇用と景気対策」です。

 神戸空港の路線が増えても、三宮に大きなビルや公園ができても、地域の経済はよくなりません。また大型イベントでの集客も、神戸そのものの魅力と産業に根付いたものでなければ長くは続きません。そのことは、市民の意見を聞かずに進めてきた神戸空港や新長田駅南再開発の失敗が証明しています。

 一部の大企業や、企業誘致に、たくさんの税金をつぎ込むのではなく、地元でがんばっている中小企業や商店の方々の願いにこたえた応援をすべきです。ブラック企業のない、「安心して働けるまち」をめざし、神戸の経済と雇用に影響力のある大企業に、正社員化と人間らしく働ける環境づくりを求めることも重要です。

 神戸には、すばらしいものづくりの技術を持っている中小企業が集まっています。独特のセンスと国際色も、もっています。小水力発電や、バイオ発電など、小規模な地域密着型の、自然エネルギーの開発にも、好条件をもっているまちです。

 神戸の経済や雇用を支えている産業を本格的に応援することが経済活性化のカギです。地域でがんばっている中小業者を元気にする、そこで働く人を増やす、そして、地域の商店街で買い物をしてもらうという地域経済の好循環をつくります。

 視点を地域においた産業振興や、若い世代の雇用問題の解決にとりくみ、元気な神戸をつくります。

  • 中小企業振興基本条例をつくり、地域経済を元気にします。
  • 地元業者への優先発注や支援策を拡充し、中小業者や商店、農業・漁業や観光を応援します。
  • 「ブラック企業お断り都市宣言」をして、不払いやサービス残業、労働者を使い捨てにするような働かせ方をする企業に対して、是正を働きかけます。
  • 公契約条例で、公共事業から、「ブラック企業」を根絶し、働く人が報われる環境を整備します。最低賃金1000円をめざします。
  • 地域経済に大きな効果を発揮する住宅・店舗リフォーム助成を創設します。
  • 太陽光・小水力など地域密着型の自然・再生エネルギーの開発支援、学校給食など地元農水産物の地産地消の推進、六甲山など森林再整備にかかわる林業従事者の育成などあらたな仕事づくりをすすめます。
  • 民間賃貸工場家賃補助を復活します
  • 大企業や大店舗の進出撤退には市長が先頭に立って、雇用や地域経済、技術の発展のために、社会的な責任をはたすよう求めます。

福祉・防災の充実で、「神戸の良さ」をとりもどす

 第3は、「福祉と防災の充実」です。

 神戸市は、震災後、大型開発をすすめる一方で、「お金がないから」と福祉を切り捨ててきました。障害者、高齢者、生活保護世帯の負担を増やしてきました。矢田市政の12年間の主なものだけでも500億円もの負担増です。また、各区にあった保健所の統合や、保育所、図書館、市バス、病院、市営住宅など市民に身近な行政部門が民営化や民間委託されました。行政の仕事の多くが、「安上がり」な低賃金・非正規労働者に置きかえられています。また、市職員は、保険料や滞納整理、借り上げ住宅からの追い出しなど、市民のくらしや福祉を守るという、公務員本来の仕事とは、違うことを、強いられています。

 敬老パスや福祉パス、重度障害者福祉年金、公立主導の保育所整備、老人医療費の無料を全国に先駆けて実施するなど、神戸市には住民運動ともにすすめてきた独自の福祉施策がありました。自治体の仕事は「福祉の向上」という原点に立ち返り、震災後つぎつぎと切り捨ててきた福祉施策を計画的に復活させ、「神戸の良さ」をとりもどします。

 神戸市は、神戸空港など大型開発が優先され、福祉と防災のまちづくりが遅れています。地域にふだんから医療、介護、福祉、子育て支援のネットワークがあってこそ、災害時にも力を発揮することは、阪神・淡路大震災の教訓です。

 行政の仕事も、困っている市民、一人ひとりの暮らしぶりをきちんとつかんで、サポートするそんな頼りになる市役所につくりかえます。

 神戸市独自の優れた福祉施策を復活し、福祉と防災の充実で「神戸の良さ」をとりもどします。

  • 震災後18年の福祉切り捨ての傷を計画的に回復します。
  • 国民健康保険料を引き下げ、保険証の未交付をなくします。
  • 介護保険料・利用料の減免を拡充します。
  • 敬老パスの無料化、敬老祝い金の支給復活、高齢者の医療費の窓口負担の緩和など、高齢者が安心して住める神戸市をつくります。
  • 借り上げ住宅は希望者全員入居継続で対応するとともに、阪神・淡路大震災の残された生活再建の課題にとりくみます。
  • 区・地域単位での病院・保健・防災拠点を整備し、健康づくりと地域の絆に重点を置いたコミュニティ再生を進めます。
  • 商業施設や公共施設など歩ける範囲に日常生活できる機能の整備や地域密着型バスや鉄道など公共交通を維持拡充するための支援をつよめます。福祉パスは復活します。
  • 窓口職員をふやすなど福祉・防災・教育など必要な職員は確保するとともに、多重債務など困っている市民の生活が再建できるまでサポートする体制をつくります。
  • 神戸市独自に、被災者の「住まい」と「生業」の再建に公的支援するとともに、必要な公的支援を行うことを国の基本原則にすえるよう働きかけます。

三宮巨大開発より、市民のくらし最優先

 第4は、「あったか神戸」の実現を支える「財政の健全化」です。

 神戸空港や新長田駅南再開発・医療産業都市など「大型開発・企業だのみ」の復興プロジェクトは、いずれも失敗し、「開発利益で市民福祉の向上」という主張とは逆に、補助金や減税誘導策なしには立ち行かない事業となっています。

 神戸空港は収入の3分の2を補助金や貸付金などにたよっています。空港島の土地は売れず、空港島造成の借金1982億円は、借換えや立替払いで将来の世代に先送りしています。海上アクセスへの貸付金134億円が回収不能となり、市民負担となっています。

 医療産業都市への投資額は1600億円を超えています。誘致企業には補助金や減税をおこなっていますが、進出企業への優遇策の期限が切れると、撤退がつづいています。
神戸市の財政が厳しくなった原因は、福祉・暮らしを充実させたからではなく、市民の意見を聞かずに大型開発を推し進めたからです。外郭団体の赤字の大きな原因も、この開発優先の姿勢です。

 いま、三宮駅前に何千億円もの予算を投じ、民間主導の巨大再開発を推進しています。再開発地域への進出する大企業に限定して、5年間で一社最大4億5000万円もの補助金を出すなど、どの自治体でもおこなっていない税金のばらまきを行おうとしています。

 神戸市の予算は1兆7千億円。この予算を。福祉の向上で住民の懐をあたためる施策、地元の企業に回るような仕事、正規で安定した生活ができる雇用にむすびつけることに優先的に配分すべきです。

 三宮巨大再開発などのムダづかいをやめて暮らしを応援する財源を確保し、福祉の切り捨てや、財産の民間売却に頼らない財政再建をすすめます。

  • 「行財政改革」による福祉切り捨てから、福祉向上に転換します。
  • 不要不急の事業を見直し、13年度予算の2%を「子育て支援、地域活性化、福祉と防災」に優先的に配分します。
  • 三宮巨大開発など一極集中ではなく、地域優先のまちづくりに転換します。
  • 医療産業都市や神戸空港などの企業誘致だのみのムダづかいを正します。
  • 神戸空港の今後は、情報公開と市民的議論を経て、廃港をふくめて住民投票で決めます。
  • 外郭団体や負債を抱える事業などは、行政の運営の問題点を明らかにしたうえで、市民参加で解決策を検討します。海上アクセスは中止します。
  • 区の特色をいかしたまちづくりを、住民本位で進めるため、住民の知恵を結集する会議や財政配分など「地域のことは地域で決める」しくみをつくります。
  • 市民生活と地域産業を応援して、市民の所得をふやし、地に足をつけた安定した税収の確保をすすめます。

「あったか神戸の会」の印刷物

あったか神戸 2013年9・10月号(2) 表面 ダウンロード [ 948KB / PDF ]

あったか神戸 2013年9・10月号(2) 裏面 ダウンロード [ 909KB / PDF ]


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あったか神戸 2013年9・10月号 裏面 ダウンロード [ 21.0MB / PDF ]


神戸市内の各区の政策骨子

9つの行政区の会の政策骨子案を公表しました。

 市民にあたたかい神戸をつくる会の9つの行政区にある地域の会が「区政策(ローカルマニフェスト)」を作成しています。その骨子案を掲載します。

 ぬきなゆうなは公約の大きな柱に、一極集中ではなく、9つの行政区のそれぞれの良さを活かしたバランスのとれた発展をかかげています。みなさんの願いの実現へ全力でがんばります。

 

東灘区政策(骨子案)

●南海トラフ大地震で津波の被害が最大で国道2号線の下まで予想されています。また、阪神・淡路大震災では液状化で御影のタンクが破損しました。安心してくらせる街をめざし、津波・液状化対策に力を入れます。

●区の海沿いは、兵庫県下でも有数の工場地帯となっています。工場や車からの排ガス、臭い、騒音など苦情も多く寄せられます。これ以上の工場の集積は見直し、地域の環境改善に取り組みます。

●東灘区は、全国1,2を争う児童数の魚崎小学校など学校のマンモス校化や、校舎の老朽化や災害時の避難ができないなど子どもの学ぶ環境が問題になっています。プレハブ校舎の改修につとめるとともに、マンション規制などで区内バランスのとれた発展をすすめます。

●六甲アイランドでは、この間、企業の撤退などが続き、にぎわいが失われています。住民とも丁寧に話し合い、活性化策をつくります。P&Gへの移転中止をもとめます。

●六甲ライナーの料金の引き下げと定期代の割引率引き上げを検討します。また、高齢者の足の確保のため、島内を巡回するコミュニティバス創設を住民と一緒にすすめます。

●イノシシ、アライグマの被害が多発しており、里山づくりにさらに力をつくすなど、住民被害が出ない解決策をつよめます。

●公園に、高齢者むけの健康ベンチだけでなく、ツイスターやぶら下がり健康器など、健康遊具を設置します。

●旧東灘図書館は図書コーナーの設置などで地域住民が利用できる会館にします。

●旧求女保育所跡地については、地元との意見交流を進め、保育所の再設置など、地域ニーズに沿った福祉施設の設置などを検討します。

●旧乾邸については、今までどおり住民に公開し、利用できるようにします。

●復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

 

灘区政策(骨子案)

●神戸製鋼所からの騒音・臭気・ばい煙にたいする対策を強めます。同時に、高炉廃止・撤退については、周辺の商店・飲食店などの悉皆調査を行い、中小業者の営業とくらしを守ります。

●神戸製鋼の石炭火力発電所の増設はやめさせ、自然・再生エネルギーへの転換を求めます。当面は地球環境負荷の少ないLNGへの転換を求めます。

●JR灘駅南側にエスカレーターを設置するようJRに求めます。

●市バス26系統について、始・終時間を延ばし増便を行います。またバス停留所を増設し、バス停の整備、ベンチの設置を行います。市バス91・92系統を復活させ、岩屋地域へのバス路線の新設、延伸を行います。坂バスにも敬老パス・福祉パスを使えるようにします。

●桜ヶ丘保育所は、今後も公立保育所として存続させ、定数を確保します。

●鶴甲地域の歩道橋のバリアフリー化を実現します。鶴甲地域福祉センター前の階段にスロープをつくります。

●都賀川の安全対策を強め、避難階段を増やします。大雨の際の浸水対策として、側溝の整備やがけ崩れ対策を強化します

●水道筋をはじめ商店街・市場を守るため、大手スーパー進出を規制します。また、中学校給食は自校方式で実現し、地元商店街から仕入れし、商店街・市場の営業を応援します。

●摩耶ビューラインをはじめ六甲山・摩耶山の観光客誘致をすすめ、交通体系の充実に努めます。

●HATこうべや借上住宅など復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

 

中央区政策(骨子案)

●超高層ビルの無秩序な建設は、景観をそこない、学校や保育所など公共施設の需要を偏在的に高める結果になっています。また、大型スーパー、ミニスーパー、コンビニなどの無秩序な進出や、身勝手な廃業、転出も続いています。開発規制もふくめ区民本位の計画的な発展をすすめます。

●宇治川、二宮、大安亭、大日通商店街など、地域コミュニティの中核である商店街の活性化のために、住民の購買志向などを調査し、人の流れを取り戻す手だてを検討します。各種イベントに、商店街関係者の創意と意向を尊重して必要な支援をおこないます。

●「こうべまつり」や「ルミナリエ」など市が実施するイベントの観光客が、元町商店街をはじめ市内の広範囲に流れるよう工夫し、商店街の活性化につなげます。商店街への自転車乗り入れは危険であり、商店街連合会と協力してさらなる啓発をすすめます。また、歩行者通路の確保のため、商店街関係者の意向を聞き行政としてサポートします。

●ハーバーランド、JR神戸駅、宇治川商店街へのアクセス(交通機関)を総合的に調査し、市バス路線の復活を検討します。JR神戸駅を起点に、新開地~湊川公園~県庁~加納町~三宮~栄町・海岸通り~JR神戸駅と周回する新たなバス路線を検討します。

●三宮、神戸駅など神戸市内主要駅への「障害者専用乗降スペース」の設置。阪急「花隈駅」、阪神「西元町駅」へのエレベーター設置など、市の玄関口にふさわしく、高齢者、障がい者の利用しやすい駅にするよう要請をつよめます。

●ポートアイランドの南海トラフ地震の被害想定調査を速やかに行い、アクセスやライフラインの遮断に備え防災対策を強化します。医療産業都市は、バイオハザードなどの件性もあり企業誘致の在り方を再検討します。市民病院移転によって、居住者の通院が不便になっています。無料送迎バスなどポーアイ住民向けの交通手段を検討します。

●河川管理並びに、土砂流出など、日常的に点検するとともに、高山植物やホタルなど、貴重な動植物の保護に努め、六甲、諏訪山、再度山などの自然環境保護と安全対策をつよめます。

●三宮・神戸中心街や地下街のオフィス地域や、ポートアイランド、HATこうべ、東川崎町など臨海地域の津波、高潮などの被害を最小限に防ぐため、南海トラフ地震など予測される今後の災害を想定した、住民参加型訓練や防災対策を強化します。

●HATこうべや借上住宅など復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

 

兵庫区政策(骨子案)

●兵庫区の南北交通である「市バス路線や便数の充実」で、街の活性化を図ります。

●若年世帯向けの民間賃貸住宅家賃補助制度の復活、こども達がのびのびと遊べる公園の増設などで、インナーシテイ対策で若者がすみ続けられる兵庫区をめざします。

●西神戸有料道路の無料化に伴い、夢野町2丁目~菊水10丁目の大型車の流入が激増しています。騒音・振動・排気ガス対策として、「山麓バイパス」への誘導策を強め、無料化も含め検討します。

●兵庫区北部のがけ崩れ土砂災害対策を強め、住民に充分説明すること。合わせて避難対策を住民と協議し、避難所の設置を求めます。

●湊川など、市場・商店街を日常生活に欠かせない「地域の公共財産」と位置付け、住民と商店街、行政が一体となって「買い物弱者」をなくし、市民にとって魅力的な街づくりと地域社会の再生をすすめます。

●北部の小中学校の統廃合による、小中学校の跡地利用について、住民の意見をきき尊重すること。住民と合意決定したことは迅速に実施することを求めます。

●区南部地域は,おおくのものづくり産業が集積しています。大企業の撤退縮小などで中小業者の技術継承の途絶えや市外流出がないよう、大企業への要請をつよめます。また、公共事業など地域優先発注や、地域密着型の自然エネルギー開発を産官学が連携してすすめます。

●区民ホールは、計画段階から住民の意見を聞き、利用しやすく、活性化に役立つものにします。

●南部の津波被害警戒区域での防災拠点や避難先の整備を進め、密集市街地での市営住宅など集合住宅化の支援を含め防災に強い街づくりをすすめます。

●キャナルタウンや借上住宅など復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

北区政策(骨子案)

●市バス近郊区運賃の料金の見直し、通勤・通学定期の割引率の引き上げなど市内均一区間との料金格差の是正をすすめます。小学校・中学校にバス・電車通学している子どもたちの定期代の補助制度の創設を検討します。

●高齢化の進む地域で、病院やショッピングセンター、役所を巡回するコミュニティバスを実現させます。

●神戸電鉄と北神急行の料金を引き下げるため、さらなる支援を行います。敬老パスや福祉パスを神戸電鉄に適用します。神鉄粟生線存続のため力を尽します。

●神戸電鉄鈴蘭台駅から北区役所・区民センターまでの無料送迎バスの運行を検討します。有馬温泉~三宮間のバス、鈴蘭台~神戸駅のバスの運行回数を増やすよう、バス会社に要望します。

●山の街市営住宅の空き家改修を進め、若い人などの入居を促進します。桜ノ宮市営住宅の建て替えについては、さらに住民の皆さんの意見を取り入れた計画にします。

●三田市立図書館の書籍を上津台及び鹿の子台の住民が利用できるよう、さらに、三田市

に強く働きかけます。

●社会保険神戸中央病院が北区の中核病院としての役割を果たせるよう病院の機能充実に力を尽します。

●鈴蘭台駅前のまちづくりについては、十分に住民合意を得ながら事業をすすめ、適時、住民説明会の場を設けます。

●区内で、救急医療の受け入れが出来ない医療機関が増えています、改善のために力を尽くします。

●生野高原住宅の公共水道整備にあたっては、住民の負担軽減策を検討します。

●区内でとれた農作物を学校給食に使用するなど地産地消の推進、乱開発の抑制など自然と農業を守ります。

●有野・鹿の子台など復興住宅など集合住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

 

長田区政策(骨子案)

●人口減少と高齢化率の一番高い長田区。区内循環バス(コミュニティバス)を走らせ、高齢者や障がい者、子育て世帯をはじめユニバサールデザインの交通網をつくります。

●新長田の再開発地区の被災商店への直接支援や店舗の再配置などをすすめ、震災復興事業にふさわしい元気な商店街の再生をすすめます。ビルの管理のあり方を商店主の意向に沿って見直します。

●地場産業であるケミカルシューズや鉄鋼など、若手育成や販路拡大などを積極的にすすめ、地場産業としての雇用を増やします。

●市民に親しまれ、健康づくりに役立つ、高取山や六甲縦走路などを整備します。

●人口減少を食い止めるため、若者、子育て世帯の家賃補助制度を復活させます。

●いかなごをはじめ地域観光にも役立つよう、駒ヶ林漁港を整備します。

●JR新長田駅の快速停車や東口の復活をすすめます。神鉄長田駅をバリアフリー化するよう神鉄と協議をすすめます。

●地下鉄海岸線の活性化のために、沿線企業への利用促進を強めるとともに、「乗っ得1dayパス」の利用期間や施設の拡大、往復や乗継パスなどを広くPRします。

●東日本大震災の被災地と長田の被災地を「絆」で結び、震災の経験の継承と被災地復興をすすめます。

●南部海岸部での津波対策を強化し、防災計画を住民とともに作成して訓練や広報を徹底します。

●借上住宅など復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

 

須磨区政策(骨子案)

●須磨多聞線は計画をいったん中止し、住民と道路をつくることを前提としない協議の場をもち、地元住民の意向を最優先に見直します。

●JR須磨や名谷、板宿など主要駅、区役所・病院・文化施設、しあわせの村など区内の主要施設を経由する周回バスを検討します。西須磨や禅昌寺、白川台、北落合、若草町など急な坂の多い地域におけるコミュニティバス運行を検討します。

●区内に文化行事やコンサートなどが可能な、固定式座席のある音響設備の整ったホールの整備や、妙法寺地域における文化・体育施設(集会所など)の設置を検討します。JR・山陽須磨駅から須磨寺駅間の地域に、コミュニティセンターなど集会施設をつくります。

●ショッピングセンターや近隣センターの空き店舗スペースへ商業店舗誘致をつよめます。地域住民が集える「憩いのスペース」などを設置し、地域住民の交流をはかります。月見山駅周辺の商店街の活性化は、バス路線の増便などを含めた地域一帯の振興策をはかります。

●津波対策として、近くのマンションなどと、緊急時に避難できるよう協定を結びます。

●山陽電鉄須磨駅・東須磨駅のバリアフリー化を早期に実現するために、山陽電車にエスカレーターやエレベーターなどの設置を引き続き強く働きかけます。名谷駅、妙法寺駅、板宿駅のホームに安全柵の設置をすすめます。

●須磨駅周辺での認可保育所の新設、名谷駅前の保育所用地の活用などで、認可保育所を増設します。だいち小学校の校舎増築など、児童数増加への対応策を検討します。

●北須磨文化センターの図書室を市立図書館の分館として充実します。旧落合クリーンセンター(中継地)の転活用は、落合池の水をきれいにすることも含め、市民の憩いの場として住民本位ですすめます。

●離宮公園、離宮道周辺について、黒姫松の並木を含め景観の保全につとめるとともに景観の保全などを最優先して、高層マンション等の建造物を規制します。

●北須磨ニュータウンの団地再生や世代継承や世代間交流の支援を、住民参画の組織をつくってすすめるとともに、公共施設の再整備など魅力向上につとめます。

●板宿商店街や近隣センターなど地域に密着の商店の活性化支援をつよめます。

●借上住宅など復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

垂水区政策(骨子案)

●待機児童の多い垂水区で、公立保育所のこれ以上の民営化はやめ、認可保育所を増設します。人口の急増にそなえ、学園南地域の中学校など小・中学校の新設や校区の見直しを適宜、検討します。特別支援教育を必要とする児童・生徒にこたえる教育環境の整備・改善に努めます。

●坂道、細道、蛇行する道などにカーブミラーの設置強化、安全に歩行できるみちづくりをすすめます。私道の公道化を進め、補修助成を拡充します。山田川、塩屋谷川、福田川に沿う古い道路や幹線道路などの空洞調査をおこない、陥没事故の危険を防止します。

●路線バスなど交通機関のサービス向上をはかります。雨や日よけ用の屋根、ベンチ、照明灯などを推進します。東西をつなぐバス路線を開設し、垂水駅や舞子駅、病院などへ向かう際の乗り継ぎの負担を軽減します。コミュニティバスや乗り合いタクシーなど自主運行路線の開設を援助します。

●自然破壊にはストップをかけ、環境と景観を保全します。旧ジョネス邸、旧グッゲンハイム邸などの高貴な歴史的建築物を有してきた塩屋地区近辺の美観・景観を保全します。学園南地区の開発・大型店舗の出店で増加した交通安全対策を強化します。区内にはNO2(二酸化窒素)濃度が40PPBを超える測定値を観測する地域があります。汚れた空気をきれいにします。滝の茶屋、平磯緑地の万葉歌碑や五色塚古墳、大歳山遺跡など区内に散在する名所・史跡を大切にし、観光PRをいっそう強化します。

●垂水区に区民ホールを建設します。

●大型店舗の進出を規制し、商店街・小売商店の営業を支援します。塩屋・垂水・舞子港で古くから営まれてきた水産業・水産加工業など地元を支えてきた産業への支援を強めます。

●区内ではたびたび、台風や集中豪雨で土砂災害による被害が発生しています。土地の現状を監視・把握し、危険な箇所の開発規制を厳格におこないます。海岸線については、地域住民の皆さんと一緒に津波への対策をいっそう強化します。

●ベルデ名谷など復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

 

西区政策(骨子案)

●神戸電鉄粟生線を、公共交通機関として基本計画に位置づけ、運賃の引き下げ支援や、バス停改善、パークアンドライド導入の駐車場整備、粟生線利用の高齢者が便利なように循環福祉バスをつくるなど住民要望を反映した活性化をすすめます。

●市内最大人口となった西区に、公立高校建設を兵庫県に働きかけます。井吹台中学校の過密解消のため、中学校を新設します。伊川谷、高津橋、有瀬小学校などのプレハブ校舎解消のため、新校建設を検討します。児童館について、重複設置をすすめます。

●西神ニュータウン内で、路線バスが同一料金で乗り継げる対策や、バスロータリーに待合室を整備します。広い区内で利便性を高めるため主要施設、区役所、西神戸医療センター、区民センター、西体育館等と各地域を結ぶ周遊バスの整備をすすめます。

●西神南ニュータウンは、近年子育て真最中の若い世代など急激な人口増加にくらべ公共施設の整備がすすんでいません。保育所や幼稚園、特別養護老人ホーム、ディサービスセンター等の建設をおこないます。

●区内に勤労会館を既設の建築物の利用も含めて設置を検討します。玉津福祉ゾーンの整備は、障がい者団体等の意見を十分に聞き、反映させます。

●近郊農家支援と食の安全を守る立場から「こうべ給食畑事業」を拡大し、西区産の農産物の学校給食利用をさらに増やします。

●伊川谷地域及び岩岡地域に、誰でも気軽に利用できる多目的集会施設を設置するとともに、有瀬地区の遅れている公園整備をすすめます。

●震災復興住宅のコミュニティづくりや見守り体制、区保健所復活を柱とした健康づくりを強化します。

●学園都市のユニティ「協議会」に神戸市として参入し、無料化も含め低減します。

●人口が増大しているニユータウン以北の住民サービスの向上のため、西神中央出張所の業務を拡大し、区役所・支所なみの住民サービスに拡充を検討します。

●玉津町今津、高津橋、西河原の排水路建設は、内水の排水ポンプ設置も排水路建設と一体に、早急に行います。明石川水害対策工事完遂を兵庫県に働きかけます。